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まちの人たちと一緒に作る結婚式
石巻ウェディング
June 08 2016

 

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石巻ウェディングは、まちの人たちと一緒に作り上げる手作りの結婚式。

お世話になった人たちへの感謝と二人の想いがいっぱい詰まった

おもてなしとオリジナルの結婚式。

 

今年2月に記念すべき一組目のウェディングをプロデュース。場所は中心街に新しく出来た

カフェ。ウェディングドレスという石巻のまちなかではあまり見ることがなくなった風景に、

通り過ぎる人の多くが目を止めた。今月は6月、ジューンブライド。すでに結婚式、ロケー

ションフォトの予約が入っているとのことで、まちなかでメンバーが打ち合わせする姿も。

石巻の大半の人が結婚式を挙げていないという現実を見つめ、石巻をウェディングのまちに

したいという夢に向かって奮闘する一人の女性。

石巻ウェディングプロデューサーの豊島栄美(32)さんにお話を伺いました。

 

石巻の人の大半が結婚式を挙げていないという現実

 

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ー  石巻ウェディングを始めようと思ったきっかけはなんですか?

 

豊島 : 地元の石巻に帰ってきて、いろんな人と会ったり遊んだりしていたら、石巻ちょっ

と面白いじゃないかと思い始めて。と同時に、なんでこんなに結婚式ないんだろうって。

そういえば、なんで友達の結婚式が毎回仙台なんだろう。石巻はできるところないのかな。

まちなかで、ウェディングドレス姿を見たことないなあ。調べてみたら石巻の半数の人が

結婚式自体を挙げていない。挙げる人たちは仙台か松島。石巻で結婚式を挙げる人は、

二割いるかいないかだったんです。

 

ー  二割いるかいないか、少ないですよね。

 

豊島 : 少ない。結婚式はいいものだよね?それをしないのはもったいないなって。なんで、

みんなしないの?と聞いたら、やっぱり費用が高いとか、格式ばったのはちょっと違うん

じゃないかなと思っている子たちが多い。されるがままの結婚式というイメージが強くて。

そういう理由でやらないんだったら、じゃあ、それを解決したらいいんじゃないって。

 

オリジナルの結婚式を、まちの人たちと一から作り上げる

 

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ー  二人のオリジナルの結婚式を。プランナーの仕事はこれまでにもされていたんですか?

 

豊島 : 東京でウェディングの司会者としてフリーで活動していて、最初は司会者のみでした。

でも、お願いされる仕事が、レストランやガーデンとか場所にとらわれないものが多くて。

プランナーさんもいなくて。二人も、どうやればいいかわからないけど、やりたいことは

いっぱいある!みたいな。そんなお二人と、一から一緒に作りながら準備しながら、当日

は司会をするというようなことをしてたので、たたきあげ笑 それを6年ぐらいやっていた

のかなあ。

 

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ー  たたきあげ!その経験を活かしながら、今はまちの人たちと一緒に作りあげている。

 

豊島 : 石巻でいろんな人と会うなかで、才能がある人、センスのいい人が多くて。スタイリ

ストさんとか、服のお貸し屋さんですとか、かっこいいプロフェッショナルの方々がいて。

そういう人たちと一緒に作ることができたら、さらに二人らしい素敵な結婚式ができるん

じゃないかって。想いに賛同してくれた人や、センスが好きだなって思う人に声をかけさ

せていただいて。一回目は手さぐりでしたが、やはり人だと思ったんです。人と想い。

 

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豊島 : 想いを全てで伝えられたらといいなと思っています。手紙だけでなく、会場の料理

や雰囲気。もちろんスタッフも。スタッフの感じが悪いと、それだけで印象が悪くなって

しまうんです。会場にいる一人一人がおもてなしをする。一緒に関わりながら作り上げて

いきながら、二人のことを知ることで、できることを大切にしたい。技術だけではなくて。

 

おもてなしの想いがあってのオリジナル

 

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ー  『おもてなし』という言葉は石巻ウェディングの説明にも登場します。『オリジナル』

という言葉以上に想いが込められているように感じました。

 

豊島 : 正直、私、家族があまり仲良くないんです。でも、一番幸せになってほしいのは、

両親と姉。すごい泣かせたし困らせたし嫌な思いをさせてきたぶん。そういう人、多いと

思うんですよね。親には笑っててほしいなって。一人で生きてきたって、いきがって言っ

ちゃうけど、そうじゃない。赤ちゃんの時代があったんだなと。一人では生きられないし、

手作りのバックとか作ってもらっていたなとか。家族ってひとつなんだって思うなあ。

 

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ー  身近な関係の人ほど、なかなか想いを伝えることが難しいですよね。

 

豊島 : そうなんです。ウェディングは普段では気恥ずかしくて言えないことを伝えられる。

二人のやりたいようにやったらいいよと言う方もいるけど、それじゃ違うんだよなあ。自

己満足になったらだめだと思うんです。自分たちを魅せることに力を入れる場ではなく、

両親が、生まれてきてくれてよかったと思ってくれるような。一生に一度、全身全霊をこ

めて、家族に感謝を伝えることができる場。だから、おもてなしをして、よろこんでもら

いたいんです。ウェディングをきっかけにいい関係になっていけばいいなって。

 

花嫁として、ウェディングプロデューサーとして

 

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ー  おもてなしがあってのオリジナルウェディング。7月にはご自身のウェディングを挙げ

られます。一人の花嫁として、ウェディングプロデューサーとして、今の気持ちは?

 

豊島 : 形だけで見ると、石巻に残っている結婚式の会場としては一番古いホテルで、来賓

の方もいらっしゃって、昔ながらのウェディングなんですが。こんなウェディングなら、

やってみたいと思ってもらえるようなものにしたいですね。県外の方にも、石巻ってまち

は面白いじゃないかって。石巻でこういうウェディングができるんだあって。もちろん、

素敵な人と出会えて幸せなんだよって伝えられたら。家族に。こんなにも多くの人たち

に祝福してもらえてるよって。

 

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ー  ウェディングを通して、石巻というまちについて、家族やお世話になった人への感謝、

二人の愛、様々なものが伝わって広がっていくイメージが浮かびました。

 

豊島 : はい。そして、そんな幸せな景色がまちなかに広がっていってほしいです。石巻が

ウェディングのまちになればいいな。私はウェディングで人の人生を変えられると信じて

います。二人の世界は広がり、その周りの関係性は密になる。子供も含めてどんどんつな

がっていく。人が笑って泣いて。二人の生まれてからこれまでの人生が、ぎゅっと詰まっ

た数時間を浴びる。それを浴びちゃうと辛くてもウェディングの仕事はやめられない。

 

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豊島 : ほんっとに辛いんですよね笑。準備とか緊張とか責任とか。こりゃ辛いなあって。

たまに逃げ出したくなることもあったんですけど。やってよかった、やめられないなって

思うんです。もう、覚悟を決めました。石巻で生きよう、一生ウェディングの仕事しようと。

一生に一度ですから。叶えていきます。欲張って。

 

豊島 栄美 石巻ウェディングプロデューサー

address|宮城県石巻市松波2-4-2-101
tel|090-6850-0171
Write | Yu Shimawaki
Photo | Yu Shimawaki